見出し画像

グローバルレベルでのインパクトを起こすワクワクする開発組織をつくる



はじめに

Datachainのエンジニアリングマネージャの新田です。
サイバーエージェント、メルペイ、カケハシで開発責任者やエンジニアリングマネージャを経験し、6月よりDatachainに入社しました。

本日、Datachainは、Progmatと共に、世界200以上の国および地域を結ぶ金融取引のメッセージ通信網を担うグローバル金融機関と連携した、クロスボーダー送金基盤構築に向けたプロジェクトを発表しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000055051.html

事業への意義やDatachainの担う重要な役割の説明はこちらのDatachain CEOの久田さんの記事を読んでみてください。
https://note.com/hisata/n/n004c3e4fbec1

この記事では、新しく始める事業を推進するために必要となる組織や技術の観点での面白さを、主にエンジニアに向けてお伝えします。

このチャレンジに向けて、私はワクワクする開発組織をつくりたいと考えています。

Datachainはこれまでの研究開発で生み出した技術をベースに3つの事業を推進しようとしています。

  1. 世界200以上の国と地域、11,000以上の機関を結ぶ金融取引の通信網と連携し、ステーブルコインを用いた国際送金基盤を開発します。

  2. メガバンク3社とともに共同設立したProgmatと共に、デジタルアセット市場の”ナショナルインフラ構築”を目指します。

  3. 異なるブロックチェーン間をつなぐプロトコルによって、スムーズなブロックチェーン上の価値交換を可能にするためのサービス開発を行います。

研究開発の基礎技術が土台


これらの事業の全ての開発を自社で行い、新しい大きな事業の推進のために開発の仲間を探しています!

これから立ち上げるチームでは職種や契約形態を問わずDatachainの価値観に沿ったエンジニアが活躍する文化や環境を作り上げたいと考えております。これから立ち上げる組織も多く、様々な変化が起こることから考え続ける開発組織の文化が重要になると考えています。

技術が好きなエンジニアが技術力を発揮して、日本初の技術を使って世界でインパクトを起こしていくことを実現する仲間を募集しております。ブロックチェーンの研究開発から始まったテックドリブンな事業を実現させるため、ぜひ力を貸してください!

この記事では

  • ブロックチェーンを取り巻く環境

  • 新たな事業が始まる背景

  • これからの目指す開発組織

  • 分からないことが面白い

この4つについてお伝えします。

私自身は入社してこの世界のことを知り始めたばかりであり、まだまだブロックチェーンについては詳しいとは言えません。ただ、だからこそ、この記事を読まれる方にも同じ目線で伝えられるように、なるべく丁寧に状況をお伝えしたいと考えています。


これまでのブロックチェーンとこれからブロックチェーンでDatachainが起こす使われ方の違い


2008年のビットコインの発明以来、ブロックチェーンは確実に進化してきました。当初に期待されたシステムの置き換えというよりは、ブロックチェーン独自の生態系が成長していきました。

これはブロックチェーンを活かす機能が十分に磨かれていなかったことが1つの要因であると感じています。初期のブロックチェーンの活用時には、トリレンマである分散性・セキュリティ・スケーラビリティを機能させるには多くのコンピューティングリソースが必要になっており、汎用的な利用が難しいものが多くありました。

ただ、熱狂的な期待を超えて世間が静かになっている間も、世界中のエンジニアたちによって多くのブロックチェーンやそれを支えるプロトコルレイヤーの開発が行われました。これにより、ブロックチェーンの基本機能が磨かれてきました。そして今、ブロックチェーンは様々なユースケースに耐えうる機能が備わってきています。

つい先日に発表されたガートナージャパン2024年のハイプ・サイクルでは、ブロックチェーンが失望の谷を超えつつあると発表がなされています。

出典:Gartner (2024年8月)

このタイミングで次の新たな課題が出てきています。それは、ブロックチェーンの特徴である安全性が、「1つのブロックチェーンに閉じた世界での安全性」になっていることです。

ブロックチェーン単体では安全ですが、あるブロックチェーンから別のブロックチェーンへ価値を移転するときに、ブロックチェーン以外のシステムを信頼する必要があります。そのシステムのセキュリティ次第では事故や事件に繋がる可能性が生まれます。

実際、このようなブロックチェーン間での取引を行う際に、年間で $2.8Billion (約4,420億円)を超える暗号資産の流出事件が起こっています。

ブロックチェーン単体ではその利便性が限定的になってしまいますが、一方でブロックチェーン間を繋ぐシステムに課題があれば流出のような事故が起きてしまう。このようなジレンマがあり、ブロックチェーンの堅牢なセキュリティを損なわずに、別のブロックチェーンと繋ぐことが求められています。

そこでDatachainではブロックチェーンとブロックチェーンを繋ぐ技術を開発しました。Datachainが開発した技術は、汎用的で、安全で、実用的なコストでブロックチェーンを繋ぐプログラムを実行できる仕組みを作り出し、世界をリードしています!

今だから自社で開発組織を作り、新たな金融に技術でチャレンジする
市場や事業的な面はこちらの記事をぜひ読んでみてください。 
Swiftプレスリリースに関するCEO 久田さんのnote https://note.com/hisata/n/n004c3e4fbec1


Datachainがこれからの目指す開発組織

これらの事業背景を踏まえて、「なぜ今Datachainの技術や組織が面白いのか」をお伝えします。

まず、「技術」の面白さです。
このタイミングで世界をリードしている理由は2つあり、コア技術の開発と技術を活かせる市場環境です。

1つ目は、Datachainの研究開発してきた技術であるブロックチェーン間の通信技術が世界をリードしてます。ブロックチェーン間の通信で高レベルの安全性を担保し、実用性のコストを兼ね備えた技術はまだ他にありません。

2つ目は、2023年6月に先進国で初めてのブロックチェーンのステーブルコインに関する法案が日本で施行されました。国際的な金融機関と共に商用化に向けた取り組みが始まっている国は他にはありません。このステーブルコインの取り組みは間違いなく日本が世界をリードしています。

市況と技術が組み合わさって、世界をリードするほどに強みを発揮できるタイミングだということです!

Datachainが研究してきた技術の価値が発揮されるタイミングまで研究をしてきたことにあります。
通常の企業のシステム開発では、ユーザーの課題を分析して直接の課題を解決するために技術を活用します。

どんな技術も課題にフィットしてなければ使う意味がないですが、このタイミングだからこそこの技術が効果的なのです。
研究開発してきた技術がいま形になり、多くの期待を受けながらグローバルを含めた大きな事業が始まろうとしています。

国内開発 -  Progmatと共に、デジタルアセット市場の”ナショナルインフラ構築”を目指しています。

国際開発 - グローバルの金融取引の通信網と連携したクロスボーダー送金システム開発
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000055051.html


次に「組織」の面白さです。

新たな事業のプロダクト開発がまさに今はじまるため、チーム立ち上げの 0→1フェーズになります。
まだ何も無い状況だからこそワクワクするこの状況で、グローバルレベルでの大きなインパクトを目指し、高度な技術を活用し、一緒に開発文化を作るチームの核になる開発メンバーを募集しております!

そして、このタイミングで世界レベルでの事業を実現するためにエンジニアの給与は国内IT企業でも最高峰の水準を目指すことになりました!まだ20人規模のスタートアップでありながら優秀なエンジニアに十分に報いる給与を目指しています。

グローバルなアドバンテージがある今だからこそ事業を高速立ち上げする必要があります。 0→1フェーズの開発を楽しめる人とぜひ一緒に働きたいです!
特にチームを新規立ち上げを推進するエンジニアリングマネージャと各エンジニア領域の立ち上げの中心となるリードエンジニアに取って面白いタイミングであると考えています。

開発組織で大事にする中長期に向けたエンジニアリング価値観
コアになる技術はOSSとして開発を行っているため、中長期で使われることも想定して高い品質や利便性の実現を目指しています。

Datachainの開発チームにはシニアなエンジニアが多く、システムを作る上で適切な運用を実現できる堅牢性や柔軟性を考慮しています。長期目線での実装やシステムの構成などを実現する開発を進めています。これは堅牢性と柔軟性の2つを上手く両立する力が求められる環境であることも影響しているかもしれません。ブロックチェーンのスマートコントラクトは、1度デプロイしてしまうと簡単にはアップデートできない特性があるため、本番リリースへの慎重さ、そして開発を進めるときの柔軟さが必要です。

事業を進める上での技術的なトレードオフがあり、技術への深い理解のあるエンジニアの意思決定が必要です。これらのバランスを含めた議論ができることが、エンジニアのプロフェッショナルさの基本になっています。

これまでは研究開発の比率が高かったのですが、今後は実用化に向けて多くのWebエンジニアの経験が必要になります。また、業務の中でブロックチェーンの技術に触れることになるため、これまでのWeb開発の経験を活かしていただきながらも、ブロックチェーンに関する知識を新たに身に着けていくチャレンジがあります!

応募時にはブロックチェーン技術の知識は不要です。入社してからブロックチェーンの知識を一緒に身につける意欲がある方であれば大丈夫です! これまでもブロックチェーン未経験の状態で入社した人も私を含め多くいます。

ブロックチェーンは特別な技術ではありません。ACIDの特性やCAPの定理のように、根底にあるパラダイムの違いがある1つの技術です。新たなパラダイムで安全性と分散性に強みがある技術であり、データ構造やアルゴリズムによる実現したいことの違いでしかありません。技術を深く理解している人には新たな表現の面白さを感じてもらえるのではないでしょうか。これらの技術の根本的な知識はWebアプリケーションを開発するときにも活かされます。ブロックチェーンのキャッチアップが技術的な知識の無駄になることはないと社内のエンジニアは語っています。


これまでの開発文化とこれから作る開発文化の融合

事業立ち上げに必要なエンジニアを多く採用するため、これまでの小さなチームと違った開発文化が必要になります。

エンジニアとして技術への強いこだわりや技術での大きな課題解決の思考性は維持しながら、これから入るエンジニアの人も含めて新たな文化を作る必要があります。

そんな中で私が実現したい開発組織はワクワクする開発組織です。
私が全てを実現して提供するわけではないです。ワクワクとは各個人の中にあるものです。組織から提供するものではなく、自分のワクワクするチャレンジを提案し、みんなと共有しながらチームや会社でサポートして価値につなげる文化をつくりたいと考えています。

大きなインパクトある事業と難易度の高い技術の活用をしていくことは、エンジニアとしてワクワクしませんか?

利用している技術 Go、Rust、Solidity、TypeScript、OpenTelemetry、k8sなど

実際の開発での技術的な意思決定は、事業と技術の必然性を元に最先端の技術と安定した技術を組み合わせて活用しますが、何のために必要なのかを明確にすることで利用する技術は明確になっていきます。定義された要件を満たすだけのシステムを作るのではなく、何のために必要なのかを理解してエンジニアからも技術や要件を提案して開発を進めます。

これまで蓄積した技術をもとに、事業や市場の変化に対応しながら、技術を有効活用することで価値のあるシステムを作り出す必要があります。

ブロックチェーン周辺技術の開発ではGoやRustが利用され、ブロックチェーン上のコントラクトではSolidityなども使われます。コントラクトは扱うブロックチェーンによって異なるため、様々な言語での実装があります。

WebのバックエンドはGoで開発され、フロントエンドはReact、TypeScriptなどが利用されています。ブロックチェーンを利用するシステムはこれまでも多く開発されていますが、ブロックチェーンに新しい仕組みを組み込み、その技術を最大限活用するためのwebのシステムを作る力も必要になっており、既存の知識の活用と新たなチャレンジが両方できて、面白い領域になっています。

SRE領域ではk8sやOpenTelemetry、Goなどを利用しており、ブロックチェーンならではのトレーサビリティの実現など、従来のWeb開発にはないノウハウを自分たちで生み出す面白さもあります。


技術でリードすることにワクワクする

この事業はエンジニアだからこそできる領域が多くあります。
新しいパラダイムであるブロックチェーンを使っているからこそ、通常のシステムでイメージする要件定義では難しい場面が多くあり、技術特性を深く理解したエンジニアが事業を実現する形を作っていく必要があります。

今、この新しい技術を新しい形で活用するからこそエンジニアの力が最も必要になると感じています。技術力を広く捉え、技術・事業・組織の全てを作るスタンスを持つエンジニアがこの機会に大きなインパクトを起こすことが出来ると信じています。

新しいパラダイムで理解が難しいからこそエンジニアが組織全体をリードしていくことが理想であり、この事業を高速に立ち上げるにはその必要性が大いにあるということです。

これほどの挑戦・期待・裁量の機会は多くは無いのではないかと考えております。
だからこそ、チームをリードするエンジニアに参加していただくために、今回Datachainではエンジニアの給与を国内IT企業で最高クラスの水準を目指す意思決定をしました。

会社は本気です。エンジニアならばワクワクしませんか?


別のパラダイムの技術を知ることは面白い 

ここからは個人の感想になってしまいますが、私はブロックチェーンをほとんど知らずに入社しました。EthereumではSolidityという言語を使うことを知っている程度の知識です。そんな知識の中で、転職活動をしていました。

転職活動では数十社の企業様のお話を伺いました。その中で、ブロックチェーンを使うことは、他の会社で求められる技術理解と比べて、自分のこれまでの経験の違いによる振れ幅がダントツで大きい、と感じました。少し調べただけではブロックチェーンの何がどのように有効で、どのような面白さがあるのか分からなかったからです。入社して理解したのですが、これはブロックチェーンの技術的深さに由来するものと、社会インフラ的なシステム構造の変更があるからだと理解しています。

しかし、転職活動時は全くブロックチェーンは分からなかったのですが、面談を通して、圧倒的な事業インパクトを技術によって起こせると理解することができました。そして、Datachainは世界で戦える技術がある、と感じました。これは面白いことができるはず、と確信して入社を決めました。

入社を決めたことで、学ぶべきことが決まりました。入社前にブロックチェーンの理解を進め、技術構造の価値や制限、歴史などを知っていくことで、この技術が起こせるポテンシャルの大きさ、そして面白さを感じていきました。

まだまだ理解は深くはないですが、世界レベルの金融機関が可能性を感じ、20人のスタートアップと手を組んで一緒にプロジェクトを進めようとしているこの状況は、ワクワクしかありません。

自分が想像できない技術を学ぶことは、ひとりのエンジニアとして純粋に楽しいと感じています。分からない単語が多すぎて、エンジニアの初心者になったような気持ちで、新鮮でもあります (笑)

このようにパラダイムが全く違う技術を知れることは、大変だけれど、純粋に面白い、と感じています。以前に同じような経験をしたのは、関数型言語のScalaを使ったときです。関数型言語のパラダイムを学ぶことで、もともと書いていたオブジェクト指向の言語での書き方も変わる、という経験をして、新鮮さと面白さを感じました。

今回のブロックチェーン技術の知識も、これまでの自分のシステム開発に関わる価値観を変えてくれる経験が得られる予感がしています。

自分は、転職を検討する際には、自分の経験に近い小さな振り幅で転職をするのではなく、自分にとって許容できる最大の振り幅で転職することが、自らの将来にとってプラスに働くと考えています。

「自分が理解できる一歩先のチャレンジ」をしてみたいと思う人は、ぜひDatachainを候補の1つとして知ってもらえると嬉しく思います。


おわりに

僕らはまだまだスタートアップです。しかし、目指しているのは世界に知られる日本のIT企業になることです!今しかないこのフェーズを、一緒に推進できる仲間を募集中です!

もし興味をもっていただけた方は、是非以下のリンクからカジュアル面談またはウェビナーにお申し込みいただけると嬉しいです。私やDatachainのメンバーから、より深いお話をさせていただけると思います。

まずは話を聞いてみたい人もぜひお声がけください!

ウェビナーは、2024年9月13日、9月19日の2回を予定しています。それぞれ19時開始です。ご都合の良い方で事前にご登録いただけると幸いです。

9月13日開催ウェビナーはこちらから

9月19日開催ウェビナーはこちらから

募集ポジションの一覧はこちらからご覧ください。

会社説明資料はこちら

エンジニア採用サイトはこちら

代表久田さんの記事はこちら