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エンジニアの挑戦を支援する「開発組織制度」をつくりました!

Datachainは事業を垂直立ち上げするために開発組織が大きく変わろうとしています。これまでの開発組織文化とこれからの開発組織文化を融合していく必要があります。

新たな事業のチャレンジはこちらのCEOの久田さんnoteに詳しく書かれていますので、良ければ読んでください。

Datachainの開発組織がこれまでの暗黙知的に行われていた価値観を応援しながら、これから入っていただくエンジニアにも様々なチャレンジに取り組んでもらいたいと考えました。そこで、開発組織文化を方向づけ、エンジニアの未知の技術への挑戦を後押しするために、いくつかの制度を作ることにしました!

24年9月時点ではまだまだ小さな組織ではありますが、今後の組織拡大に向けて、制度作りに取り組みました。
いくつかの開発制度を同時並行で検討しており、開発制度が始められる準備が整い次第、これから何度かにわたって施策を発表します!

興味をもってもらえた方は是非こちらをフォローしていただきたいです。

▼Datachain 公式 note

▼Datachain 公式 X
https://x.com/datachain_jp


この記事に合わせ、最初の開発組織制度を発表しました!

現場の体験は非常に重要です。ステーブルコインをつかった体験のための支援金を用意しました!

詳しくは下記の記事を読んでもらいたいと思います。

それではこの記事の本編となる、開発組織制度をつくった話をお伝えします。



なぜこんなに小さな組織の今から開発組織制度をつくるのか


それは「今の組織の良い文化」と「組織拡大に合わせ生まれる組織文化」を融合させながら、新たな形の良い組織文化を実現したいと考えたからです。
実現したい組織の状態に向けて2つの問いが浮かびました。

「どうすれば多くのエンジニアが未知の技術にチャレンジできるのだろうか?」
「どうすればメンバーが増えてもチャレンジし続ける組織にできるだろうか?」

この問いに3つの観点で考えました

  • 多くのエンジニアに知られていない領域

  • 正解のない、技術的に未知のことが多い領域

  • 大きな組織になっても実現したい価値観


多くのエンジニアに知られていない領域


これから仲間になっていただけるエンジニアの多くの人にとってブロックチェーンは未知の技術です。これらをキャッチアップするために支援したいと考えています!

特定のユースケースでの利用は実現されていますが、私達はブロックチェーンの技術が持っているポテンシャルを引き出しきれておらず、まだまだ実社会に適応するユースケースを実現できると考えています。

その技術特性のために、社会的なインフラシステムを変えるような大きなチャレンジが多く隠れています。

その技術特性を理解しながらエンジニアリングするためには、エンジニアがこれらを率先する必要があります。技術キャッチアップの上で、さらに、「実社会へどのように適応するとこの技術を活かすことができるのか」を考えることが必要です。

ブロックチェーンで使われている技術の多くは、Web開発で使われている基礎技術と変わらないものです。とはいえ、近代的なWebの実装では、通信処理、マルチスレッド処理、Byte操作などあまり意識せずに実装できるようになっていますが、それらの基本の技術を理解する必要があります。

その上でブロックチェーンの基礎的な考え方に、非中央集権的な管理を実現する実装があります。

  • 通信やマルチスレッドを利用した分散処理を実現する実装の理解

  • ガスコストと呼ばれるプログラムを実行する手数料が取られるため、計算効率が高い実装が求められる

  • スマートコントラクトは変更不可能なプログラムであるため、様々なポイントをモジュール化した実装の考慮

  • 「処理の途中状態」の状態が長いために起きる、ステートマシン的な発想で状態処理を管理する実装と設計

  • ハードフォークなどへの対応や、新しい技術キャッチアップのためにOSSや論文などを継続的にリサーチする など

ブロックチェーンは特別な技術ではないがプログラムへの基礎の理解力が様々なポイントで問われ、その上に実用として活用するためのエンジニアの発想力が必要になります。

これらのブロックチェーンの技術を知ってもらう応援をしたいと考えています!


正解のない、技術的に未知のことが多い領域


ブロックチェーン技術の活用は始まっていますが、もっと活かせる形があるのではないかと信じています

ブロックチェーンの世界に閉じた技術はコモディティ化が進んでいることはありますが、現在のシステムに応用して実用化する領域ではまだまだ足りない技術があります。

Datachainではこれまでも新しい技術の研究開発や、国内外の企業と共同でPoCを行ってきました。それらにより、国際的な団体からの助成金の獲得や、Linux Foundation配下のブロックチェーンOSSコミュニティへの寄贈、メガバンクグループとのパートナーシップなど、グローバルでもトップレベルでの技術的な取り組みに発展しています。

9月初旬に発表された事業は世界的な国際送金基盤であるSwiftとAPI連携を行います。世界で初めてステーブルコインを世界的な国際送金に活用するという、インパクトが大きな事業チャレンジです。

この記事の冒頭でも紹介したこちらのnoteに詳しい説明があります。

新しい技術を作り出し、活用し、利用方法を定義することで、大きな社会インフラのシステムを改善し、システムがよりサステナブルに運用されるような仕組みを作り出したいと考えています。

大きなプロジェクトが立ち上がっても新しい技術を探索することが不要になるわけではありません。むしろ加速して複数プロダクトに向けた新しい技術を研究する必要があります

このエンジニアの未知へのチャレンジに対する支援を、会社としても強めたいと考えています!


大きな組織になっても実現したい価値観


現在の開発組織はまだまだ小規模ベンチャーと定義できる組織サイズです。
この組織規模で開発組織制度をつくったのは、今後は急速に開発メンバーが増えて今より数倍規模の開発組織になる想定があるためです。既に社員が増えて行く兆しが見えてきています。

今回の事業は、少しずつ実証実験をしながら進めるものではありません。世界的にも先行するステーブルコインに関する日本の法律とSwift連携というアドバンテージがありますが、他国でも類似のプロジェクトの立ち上がりが予測される中で、実現まではスピード勝負になるからです。2025年の商用化に向けて、いかに早く・いかに高いクオリティのプロダクトを提供できるかが鍵です。

事業実現のためにスピードを上げていくことになっても、開発組織としては、これまでの良い開発文化を活かしつつも、さらに良い文化をつくりたいと考えました。大きくなってから開発文化をインプットすることは難しいため、今このタイミングから組織の方向づけをしておきたい、という狙いです。


開発文化は一部のマネージャが作るわけではなく、ひとりひとりが作ります。そのため、どのような開発を目指したいか、エンジニアメンバーと一緒にワークショップなどを行いました。


これから言葉をブラッシュアップして、さらにワークショップを進めながら、目指すべき開発組織の理解を深めることができればと考えています。

このように理想とする開発組織を目指すための1つの方法として開発組織制度を進めています!


ワクワクする開発組織をつくりたい


ブロックチェーンでは難しい技術を扱っていますが、理解に必要な要素をキャッチアップしてピースが揃えば決して複雑なものではありません。この難しい技術を扱いながら、未知の技術的チャレンジを進め、実用化しながら価値を実現していきたいです。

技術への考え方はエンジニアのインタビュー記事を参考にしてみてください。

エンジニアが事業のために実装を繰り返すだけではなく、エンジニアとして技術を探索する楽しさを実現できるような組織を維持しながら、技術の実用化に向けた組織を作っていきたいと思っています!

エンジニアの知的好奇心を満たす活動が多くあるこの会社がエンジニアにとって面白い環境であり続け、それが大きな社会的インパクトを起こす組織に繋がると信じています!

どんな組織をつくりたいかについてはこちらの記事も読んでいただければと思います。

組織をつくるEMの役割を考察した記事もありますので、ぜひ読んでいただければ幸いです。


エンジニアリングマネージャ 新田

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